白文化が存在していた日本の葬儀

喪服といえば真っ先に思い浮かぶのが「黒い服」というイメージですよね。
一般的に喪服は必ず黒でないといけないという風潮が浸透してもいます。
しかし、実のところそうではありません。日本には喪服は「白」という
文化が昔より根付いてもいたのです。諸説ありますが、白い喪服を用いる
場合は未亡人が多く、永遠の伴侶である夫の死後も、夫以外の他の男性とは
再婚しないという誓いを体言したものであると伝えられています。

 

ですから、必ずしも喪服は黒でなければいけないというルールは、本来日本の
葬儀の中には存在しなかったわけです。では、どうして白文化が珍しいものに
なっていったのでしょうか。これもやはり色々な説が残されていますが、現在
有力と考えられているのは、明治維新以降、西洋文化の大量流入により
西洋の葬儀=喪服は黒という概念を模倣したのではないかと言われています。

数珠

いずれにしても、白であれ黒であれ、故人を偲ぶという気持ちこそが何より
大切なのですから、あまり神経質になることはないのかも知れません。
とはいうものの奇異な格好で葬儀に参列し、遺族や他の参列者に不快な
気持ちを与えてしまっては本末転倒ですので、現行の常識にならって黒い
喪服を一着用意しておくというのがやはり無難なのかも知れませんね。

 

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