仏教においては、仏様と自分とを結ぶため大事な仏具として
「数珠」を用いますが、先日お客様から「数珠が切れてしまったので
縁起が悪い」という話をお聞きしました。本当にそうなのでしょうか？

本来、数珠の珠は108つあり、煩悩の数を表すといわれています。
ただ、お手持ちの数珠をみてもらうとわかりますが、そんなに珠は
ついていないと思います。これは、時代がたつにつれ、宗派や考え方が
変化し、現在の珠の数が少ない数珠になったものです。

話を元に戻しますと「切れる」ことについては、縁起が悪いことでは
ありません。逆に「悪い因縁を切っていただいた」と考えられる方も
多くいらっしゃいます。それでもどうしても、気になるという方は
お寺などで供養されて、変えられるとよいでしょう。

現在の数珠は、めったに切れることはありませんが、もしかすると
仏様から「気持ちを切り替えなさい」というお知らせを、いただいて
いるのかもしれないですね。

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