冬の葬儀の寒さは筆舌しがたいものがあります。葬儀場の中はエアコンなどが完備されているので、そこまでは寒くはありませんが、それでも出棺時にはあまりの寒さから多くの人が体調を崩しがちです。喪服は冬用のものでも、寒さが堪えます。事前に厚手のストッキングや男性ならば股引を履いておくだけで、十分温度調節ができます。また、ヒートテックなどをインナーに着用することで、上半身の冷えも解消できます。使い捨て懐炉なども、積極的に使用しましょう。「冬なのだから仕方ないでしょ!」と厚かましい気持ちで室内でコートを脱がないというようなことは失礼な行為ですので、くれぐれも控えてください。そのためにも、喪服だけで如何に体温調節するかということを、考えて工夫するしかありません。数時間のことですから、我慢できるところは我慢するしかないと覚悟をしておいたほうがいいでしょう。※寒冷地域に居住している場合は、例外的に室内でのコートも黙認される事がありますので、臨機応変に対処してください。葬儀の途中で寒さから、体調を崩した場合は、速やかに退席して構いません。葬儀場に医務室があれば、そちらで休憩し、ない場合は体を温めて休息してから目立たないように、参列席に戻りましょう。
暖かい季節ならば問題はないのですが、寒さが厳しくなってくる冬の時期に、喪服のみで葬儀に参列するのは非常に大変です。お焼香をあげてすぐに帰宅するというのであれば、まだ凌げるでしょうが、たとえば葬儀のお手伝いから受付を担当することになった場合などは、本格的な防寒対策が必要となってきます。喪服にはスリーシーズンに対応したものもありますが、それでも真冬のお通夜などは寒さが身に沁みますから、厚手のインナーを下に着たり、携帯型の使い捨てカイロ等を貼りつけたりして、あらかじめ寒気そのものに備えておきましょう。上着としてコートを着るのも良い方法です。しかし、この場合、毛皮のコートや革コートの着用に関しては、意識的に避けた方が無難です。いずれも殺生をイメージさせるという点から、故人を偲ぶ弔辞には相応しくないとされています。出来るだけ地味な、光沢のない生地の黒いコートを羽織るようにしておきましょう。