妊婦が葬儀に参列する機会もないとは言い切れません。親族などの急な不幸があった場合、参列しなくてはならないでしょう。昔から、妊婦が葬儀に出ると、アザのある子供が生まれるだとか言い伝えのようなものがありました。こうした迷信を信じている土地もありますし、縁起を気にする妊婦も多いかと思います。魔よけの意味で、妊婦が葬儀に参列する際には、小さな鏡をお腹に入れておくといいと言われています。死の穢れを跳ね返すという古来の神道の思想に基づく、考えのようです。医学的に合理的に考えても、妊婦は一人の体ではありません。もし転んだりしたら、大変です。また、体が冷えると子宮が収縮してしまいますから、無理は禁物です。とにかく妊婦は安静が第一なので昔の人々は、まことしやかな迷信を作ったのかもしれません。もし葬儀に参列するときには、喪服にも十分配慮しましょう。妊婦用のマタニティサイズの喪服も、販売されていますから、お腹に負担を掛けない喪服を選ぶことも大切です。
昔から「妊婦は葬儀に参列してはならない」とよく言われます。古くからのしきたりや風習を大事にする地域では、今でも妊娠した女性がお葬式などに出席することを快く思わない人がいたりもします。これは、死を想起させる儀式である葬儀に妊婦が参列すると、お腹の中に宿っている子供に被害が及んでしまうという迷信に基づいたもので、実質的な意味合いでのマナー違反に当たるものではありません。そもそも、お腹に鏡を入れておくと子供を守ることが出来るという魔除けの方法も伝えられているくらいですから、いわば妊婦や赤ちゃんのことを思って伝承されてきた禁忌であるとも言えます。それゆえ、参列しなくとも良いと家族が言ってくれるのであれば、あえてその言葉に甘えてみるのも良いのではないでしょうか。妊娠した女性が喪服を着て、長時間お葬式に出席するとなると、やはりどうしても身体に負担がかかってしまうものだからです。逆に、喪服を身にまとって参列することになったとしても、元が迷信によるNGなのですから、気に病むことはありません。疲れや冷えに注意し、あくまでも身体第一で故人に哀悼を捧げましょう。