寒さがつのる季節の葬儀には、防寒対策として上着の着用が欠かせません。
特に、その日の気温がどんどん下降していく夜間に行われるお通夜への出席に、喪服のみで臨むのはある意味無謀とも言えます。
しかし、葬儀にはご存知の通り、様々な制約が存在しています。
その制約を無視してマナーに反する行動をとってしまっては、ともすれば喪主や親族、他の参列者に不快な気分を与えてしまいかねません。
それゆえに上着の選択や扱いにも細心の注意が必要となってきます。
まず、本来的なルールから言うとダウンを着て葬儀に行くのはNGです。
葬儀はフォーマルなスタイルで出席するのがマナーですから、ダウンではカジュアル過ぎてしまうのです。
しかし、だからといって無理に寒さを我慢して、翌日風邪をひいてしまったりしては大変ですよね。
そうした観点から、妥協案というわけではないのですが、冬は喪服の上にダウンを着て葬儀に向かうのも有りとする風潮が近年芽生え始めてきています。
ただし、マナーとして会場に入る直前に必ずそれを脱ぎます。
そのまま会場に入ってしまっては恐らく顰蹙を買ってしまいますから、気を付けましょう。
喪服の中にコート類は本来含まれないのですが、冬場の葬儀に参列するときには、必要不可欠ですね。
しかも、出棺の時などにはコート類を着込んで外に出ることになりますから、装いには気をつけたいものです。
冬場の葬儀の場合、必ず上着はコートにしましょう。
よって、ダウンコートでも構いません。
しかし、ダウンジャケットなどはいけません。
あまりにもラフすぎる格好は、浮いてしまいますし、目上の人物の葬儀である場合は非礼と受け取られてしまいます。
後々の人間関係に亀裂を生じさせるかもしれませんので、喪服の装いには気を配りましょう。
また、ダウンコートにしても襟元にファーが付いたようなものは控えたほうがいいでしょう。
もし、喪服の上にダウンを着たいのなら、その色合いも考慮しなくてはならないことを忘れないでください。
明るい色のものはもってのほかで、茶色などの色目も普段着のようになりますし、喪服の上に着るのには向きません。
この場合のダウンは、黒かグレーまたは紺を選びます。
できることなら、ダウンを着ていく場合は葬儀場に到着したら素早く脱ぐことをおすすめします。
年配の人には受け入れ難いかもしれません。